意外と知らないシリーズとして今回は「リサーチャー」の仕事や役割を解説していきます。

リサーチャーとは、放送作家や構成作家との何が違うのか。またAD(アシスタントディレクター)との違いをお伝えしていきます。

テレビ業界を目指す学生の方、入ったばかりの新人ADさん、業界にニッチな部分が大好きな方に読んで欲しいシリーズです。

リサーチャーとは?

リサーチャーとは、リサーチを本業にする専門部隊になります。放送作家やADは様々な業務の中に、リサーチ作業が含まれますが、リサーチャーはリサーチのみを専業で行います。

そのためリサーチ作業だけでギャラをいただく、リサーチのプロになります。

ゴールデン番組や帯の情報番組などはかならず複数のリサーチャーがいますが、深夜帯や規模や内容によってリサーチャーがいない番組も多くあります。

普段リサーチャーを利用しない番組でも、特殊な企画や内容によって、ピンポイントでリサーチャーに頼むことは多々あります。

リサーチャーの仕事内容

あらゆる情報や人、ネタをリサーチします。基本的に番組制作から電話やメールで依頼が入り、調べる形になります。

大体1週間前後を目処にリサーチを行い、それをフォーマット化されたリサーチ資料に落とし込み、制作に送れば作業終了になります。

リサーチャーに決定権はなく、さらにネタが採用されたかは基本的にOAで確認することもあります。

ただ調べるだけだと思いますが、リサーチャーも完全に実力が如実に現れます。手を抜いた資料と、しっかりと深堀した資料は一目瞭然です。

またリサーチャーによっての得意・不得意もあり、「情報系・スポーツ系・ネタ系・音楽系」などそれぞれの得意ジャンルがあります。

よくあるリサーチャー依頼内容
最新グルメ&トレンド情報
昭和・平成など懐かしく、驚く情報
オモシロ・仰天・可愛い系などの動画探し
芸能人や著名人のエピソード・プロフィール作成
ニッチなマニアさんを調べる
企画に協力してくれる一般人を探す

リサーチャーと放送作家の違い

リサーチ作業に関しては、ADも放送作家も行いますし、リサーチ作業内容は基本的に変わりませんが、本質的な部分が異なります。

リサーチャーは要望されたコトを調べますが、放送作家は自分でアイデアを捻り出して企画が成立する構成も考えてリサーチします。

例えば最新グルメ情報をリサーチする場合、リサーチャーは『最新グルメを列挙する資料』する対して、放送作家は、『最新グルメをまとめながら、企画やくくりも提案する資料』を作ります。

リサーチだけではなく、企画や演出面に関わるかが、一番の大きな違いだと思います。

リサーチャーになるには?

一般的にリサーチ会社に入社することでリサーチャーになることができます。その他にも、ADから転身してリサーチャーになるケースもあります。

また放送作家見習いとしてリサーチャーの仕事をする場合もあります。放送作家を目指す人は、リサーチをしている時に、いかに面白いネタを出せるかがポイントになります。

いい情報を出し続けると「次の番組は作家として入って!」と放送作家デビューできます。

全てのリサーチャーが放送作家を目指しているわけではなく、さまざまな経緯でリサーチャーをやっている方がいて、なり方やスタップアップも決まった形はありません。

なりたい場合は、リサーチ会社に就職するのが一番早くリサーチャーになれます。

意外と知らないリサーチャーの仕事や役割、いかがでしたか?

次は意外と知らない「編集所」について書きたいと思います。

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