
映像制作といっても、様々なジャンルがあって悩んでる就活生がたくさんいらっしゃると思います。
バラエティ?情報?ドラマ?映画?CM?など映像制作といっても多岐にわたります。
テレビマン目線で、番組制作と映像制作の違いを細かく解説していきたいと思います。
自分がやりたい事を見つけたり、業界研究に役立ててもらえると嬉しいです!
ADと助監督とPMの違い

皆さんのよくイメージするディレクターになる前の役職も、業界によって呼び方が異なります。
呼び方の違い | |
---|---|
テレビ番組 | AD(アシスタントディレクター) |
映画・ドラマ | 助監督 |
CM・広告系 | PM(プロダクトマネージャー) |
呼び方は違いますが、基本的な役割は同じです!番組・作品全体のサポートです。
ディレクターや監督の指示に従ったロケ地を見つけたり、買い出ししたり、印刷・コピーなど基本的な雑用を全てやらなければいけません。
ただこの中で助監督だけが特殊な仕事になります。全員が監督になれるわかではなく、また目指してるわけではないので、年齢やキャリアの幅が圧倒的に広いです。
さらに役職によって細かく業務内容が決まっているのも特徴の一つです。
年齢層 | |
---|---|
AD | 20代前半〜30代前半 |
助監督 | 20代前半〜50代 |
PM | 20代前半〜30代前半 |
助監督の役割 | |
---|---|
チーフ | 映画制作全体の進捗を管理 撮影スケジュール作成、エキストラの演出、スタッフ間の調整など |
セカンド | 撮影現場の具体的な段取りを担当 現場の仕切り、衣装・メイク、役者の対応など |
サード | 美術や小道具を担当する。 |
フォース | 上の助監督をサポートしたり、具体的な業務をサポートする |
ディレクターの違い

業界によって意外とディレクターの違いも変わります。
1番組・1話・1作品あたりの人数 | |
---|---|
テレビ番組 | 3〜20人 |
映画・ドラマ | 1人 |
CM・VP | 1人 |
映画、ドラマ、CMなどの映像制作は、基本1話・1作品に対して、監督・ディレクターは1名だけになります。
それに比べてテレビ番組の制作の場合、複数人のディレクターが絶対在籍しています。
番組内で、ロケや企画によって担当するディレクターが変わるので、大型特番であれば20名以上のディレクターが参加することもあります。
1番組・1話・1作品あたりの人数 | |
---|---|
テレビ番組 | 3〜20人 |
映画・ドラマ | 1人 |
CM・VP | 1人 |
また仕事内容も大きく異なるポイントが、編集作業になります。テレビ番組以外の場合、基本的に編集作業はオフラインマンやエディターにお任せるのが一般的です。
監督やディレクターはうまく撮影することが役割であり、最終的に動画をチェックして終わりです。ただテレビ番組のディレクターは、編集作業が命であり、腕の見せ所になります。
編集作業が出来るか出来ないかが、評価の基準になります!
ディレクターの編集作業 | |
---|---|
テレビ番組 | 絶対やる!腕の見せ所! |
映画・ドラマ | 基本やらない。チェック作業のみ |
CM・VP | 基本やらない。チェック作業のみ |
カメラマン・音声・照明など技術の違い

カメラマンや、音声、照明など撮影をサポートしてくれる裏方を総じて、”撮影技術”と呼びます。
テレビでは、技術さん。ドラマ、映画、CMなどの映像制作では、撮影部さん。と親しまれています。
ここでもテレビ業界だけ特殊になります。テレビ番組制作ではディレクターやADがカメラマンになることも当たり前にありますが、それ以外業界では、スタッフがカメラを扱うことはありません。
映像制作の世界では、技術さんの細分化され、撮影部・照明部・音声部とチームがユニットが分かれています。
カメラマンの違い | |
---|---|
テレビ番組 | 制作スタッフも当たり前にやる |
映画・ドラマ | 基本やらない。撮影部のみ |
CM・VP | 基本やらない。撮影部のみ |
撮影技術の違い | |
---|---|
テレビ番組 | 技術さんの一般的に一括り |
映画・ドラマ | 撮影部・照明部・音声部と専門ユニットに分かれる |
CM・VP | 撮影部・照明部・音声部と専門ユニットに分かれる |
スケジュールの違い

業界によって、OA・配信・公開されるまでの撮影スケジュールが大きく異なります。
1番組・1話・1作品の日数 | |
---|---|
ゴールデン特番 | 3〜4ヶ月 |
通常番組 | 1~2ヶ月 |
映画 | 1年以上〜数年 |
ドラマ | 1~3週間 |
CM・VP | 半年 |
テレビドラマだけが、圧倒的に1話を作るのが短いです。60分ドラマを作るのに、たった1週間で撮りきっちゃいます。朝から晩まで怒涛のスケジュールです!
テレビ番組の場合、ロケ・編集・スタジオ収録と撮影して、編集を繰り返しので、1番組を制作するのに数ヶ月はかかります。
映画は、規模や内容によっては、数年以上かかる場合もあります。
CM・VPは、尺が十数秒から数分になりますが、編集やCG作成に時間がかかり、多くの場合半年近く費やしています。
キャスティングの違い

作品や媒体によって異なりますが、地上波番組や大手企業が制作する作品は人気芸能人をキャスティングします。
1番組・1話・1作品の日数 | |
---|---|
ゴールデン特番 | 大物MC・人気芸能人 |
深夜番組 | 芸人MC・駆け出しタレント |
映画 | 大物俳優・人気若手俳優 |
ドラマ | 人気若手俳優・事務所との兼ね合い |
CM・VP | 人気芸能人・スポーツ選手・文化人・エキストラ |
ドラマの場合は、キャスティングにタレント事務所との兼ね合いで、出演者を決めることも多いです。主役と同じ事務所の若手を起用したりなど、バーター出演は当たり前です。
バーターに関しては、テレビ番組も映画もよくあります!
CM・VPに関しては、芸能人限らず、スポーツ選手や文化人、エキストラなど幅広く出演しますし、制作依頼した企業の意向によって決まります。
総じて、キャスティングはシビアに選びますし、一切妥協しません!第一候補から順番にあたり、最高の人選を追い求めます。
意外と知らない制作の細かな違い、いかがでしたか?
情報が少なく、同じような内容が多い番組制作の事情について、元番組制作スタッフだからこそ、伝えられるリアルな情報をどんどん発信していきたいと思います。
映像制作業界を目指す学生さんはぜひ参考にしてみてください!
最新の記事や他にはないロケ地情報をSNSで発信しております。
ぜひ番組制作者の皆さん、映像制作者の皆さん、メディア業界関係者の皆さん、フォローお待ちしております。
書いて欲しい記事やご意見などもお気軽にコメントください。