テレビ制作大百科のライターが独自の偏見で、面白い番組に共通する制作裏側をまとめていきます。

バラエティ番組やドラマなどレギュラー番組として、ワンクールから長期間放送される番組になります。

映画やCMなどの一回だけの作品とは異なり、毎週決まった時間にOAされるテレビ特有の共通事項があります。

テレビ業界の制作に携わらないと絶対に気づかないポイントですし、玄人すぎて凄さが伝わりづらいかもしれません。

当たり前に放送されすぎているけど、実は凄まじい努力をしている裏側を伝えていきたいだけの記事です。

テレビ業界に興味を持っている人も多いですし、業界を目指す学生さんにとっても、タメになる情報かもしれません。

制作期間をちゃんと確保する

制作期間を確保するのは当たり前かと思われますが、意外と妥協して作ることがテレビ業界では多いです。

「収録スケジュールに間に合わない」「演者のスケジュールがない」「OAできるネタがない」「ネタが決まらない」など、対外的な要因もありますが、様々な理由で面白い企画のクオリティを下げざる得ない状況が多々あります。

ほとんどの番組がOAを優先して、クオリティをどんどん下げていきます。悪いこと出ないですが、これがテレビクオリティが下がっている大きな要因の一つだと思っています。

その中でも妥協しない番組は、面白い企画・作品を作るためにスケジュール・予算をしっかり確保します。さらに面白くできる準備が整うまで、放送しないとネタ自体をストックします。

こういう番組は、やっぱりクオリティが高く面白い番組が圧倒的に多いです。

よくあるのが「編集スケジュールの短さ」です。

編集次第でクオリティは、雲泥の差が生まれます。2週間編集にかけれる場合と、撮って出しの2日程度の編集期間では、プロと素人くらい違います。

テレビ業界において、この編集スケジュールがおざなりにされることが多く、ただギリギリ編集できるの日程を確保されてしまいます。

これにより面白い番組も編集が上手くされずに、素材を活かしきれないことがほとんどです。

テレビは最高の素材が集まってくるのに、ファミレスのような素早く大量消費するスタイルなのが、根本的な問題であり、よくない部分だと思っています。

高級レストランのように、最高の食材を丁寧に提供することが、きっと求められていると思います。

ただ面白い番組に関しては、ほぼ間違いなく高級レストラン型の制作体制になっています。

最たる例が、M-1グランプリだと思います。一回戦の予選から密着取材を行いを、99%はOAされない素材ですが、厳選した1%をたった数分のアバンに使う。

その年だけでなく、過去素材も大切に扱い続けるからこそ、感動するし震えるVTRになるのだと思います。

「あんな番組携わりたいな」ではなく、「あんな番組を作るんだ!」と挑戦する人を、私たちは応援し続けます!!!

準備が間に合わない場合は放送・ロケを遅らせる

これは「制作期間をちゃんと確保する」に通ずる部分になりますが、この決断ができるかできないかが、テレビ業界ではクオリティに関わってきます。

「面白くない場合は、追撮する!」「タレントがハマらなければ待つ!」「編集が追いつかないなら、遅らせる!」これをやりたくても、出来ないのがテレビ業界です。

業界人以外は「遅らせればいいじゃん」と思いがちですが、なかなかそうもいかないものです。これはテレビ業界全体の長年の文化であり、変えていかなければいけない問題です。

痛いほどこの問題について、業界人はわかっていますし、多くの人は気づき始めています。ただ蓄積されている慣習なので、変えていくのには相当時間がかかるでしょう。

毎週放送する番組スタイルを脱却せずとも変革していくことが、テレビ業界の生き残る道だと個人的に思っています。

若い世代のテレビマンには、本当に期待しています!!!

0-1の企画にチャレンジする

テレビ業界では「すべての企画がやり尽くされた!」と言われているほど、新しい企画がなくなってきています。

いかに古いネタを新しく見せるかを考えることが、当たり前に囁かれています。

企画自体はやり尽くされているが、それでも新しいトークテーマや切り口を掛け算して、0-1にチャレンジし続けている番組は面白いです!

バラエティ番組だと「水曜日のダウンタウン」「ロンドンハーツ」「有吉クイズ」「脱力タイムズ」「人間研究所」は、新しいことにチャレンジし続けている印象です。

もちろん全部成功しているわけではないですが、いつもチャレンジする姿勢はOAで伝わってきます。

編集やカット割が丁寧

より細かい共通事項になりますが、やはりバラエティ番組だと編集。ドラマだとカット割りが丁寧な番組は、面白いことが圧倒的に多いです。

業界人以外も、Netflixや韓国番組などで相当目が肥えてきているので、ダサいカットや手を抜いている番組は気づかれています。

日本のドラマだと、明らかに制作都合(多くの場合スケジュールがない)で、カット割り雑になっていることが多いです。

道路申請許可の兼ね合いでルーズで長い尺で逃げ切る。押してる理由で繋がるだけの適当なカット。など悲しくなってきます。

バラエティ番組でも、「ただテレビ番組の体裁」だけを整えたベタなナレーションと構成の、何も面白味のない番組もチラホラあります。

ちょっとした細かい部分に、こだわれるかが大事だと思っています。

テレビクオリティは、SNS比べて高いですが、海外配信系・韓国番組比べて質で負けているのは明らかです!

もう一般視聴者も気づいていますし、テレビ離れが進む一因になっていると思います。

過酷な現場は相変わらずですが、一人一人がちょっとだけの丁寧を積み重ねることで、番組の質はグッとあがります!

自分だけじゃ意味ない!と思わずに、実践してみてください。

準備段階からスタッフ全員がワクワクする

これ長年番組制作に携わっていた経験として、面白い番組を作っている時は「ワクワク」します!

業界に長くいると、番組制作が仕事になります。そして、収録する前からある程度見えますし、こんなもんだろうなと思います。

それでは、1年に1回、もしくは数年に1回、ワクワクする番組や企画に巡り合う時があります。

そういう番組は、やっぱり面白くなりますし、結果も良いことが多いと思います。ただこのワクワクが最後まで続かないことは、ほとんどです。

企画会議中に「なんかダサい企画になった」。ロケ中に「変な演出になった」。編集中に「おかしい方向性になった」。と感じ始めて、ワクワクがなくなることがめちゃくちゃ多いです。

そのなったら、いつものような平凡な番組になっていきます。

ただいつも素晴らしい番組・作品に巡り合うことは難しいので、こればっかりは仕方ないことです。出会いを大切し、毎日の現場で全力でやり続けるしか、結果はついてきません。

こういうワクワクする気持ちをディレクターだけでなく、ADやAP、スタイリスト、マネージャーなど制作チームの多くが感じられるのが、面白い番組の共通点だと思います。

自分だけでなく、全員のワクワク!が心で繋がっている瞬間に出会える瞬間があります。

そしてこの瞬間を多く感じている人が、売れっ子業界人で間違いないです!!!

面白い番組・企画に共通点、いかがでしたか?

他にもたくさんニッチなポイントはあるので、どんどん紹介していきたいと思います。

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