テレビ番組でAD(アシスタントディレクター)の次に、よく聞くAPさんは一体どんな役割なのか?

意外と知らないシリーズとして今回は「アシスタントプロデューサー」の仕事や役割を解説していきます。

テレビ業界を目指す学生の方、APを目指す業界スタッフの方、業界にニッチな部分が大好きな方に読んで欲しいシリーズです。

AP(アシスタントプロデューサー)とは?

APとは字の如く、プロデューサーをサポートする仕事になります。番組全体のサポートや雑務を行うADとは異なります。

基本的に演出面には関与せず、制作現場がうまく回るように全体的にサポートする役割になります。

よく間違われるAPとADの違いをまとめてみました。

APAD
役割プロデューサーの補佐番組全体の雑務・補佐
演出面関わらない。コンプラチェックディレクターの指示で対応
働き方忙しいが基本帰れる激務だと帰れない
フリーフリーも多いフリーは少ない
男女比女性8:男性2女性5:男性5

APの仕事内容

キャスティング

APの大きな仕事は「キャスティング・予算管理」の2つになります。

その中で最も重要な仕事が、番組出演するタレントのキャスティングになります。

MCや大物俳優などのキャスティングは基本プロデューサーが行いますが、APさんは芸人さんやタレントさんなどをキャスティングします。

このキャスティング次第でAPの実力がはっきりと分かれます。AP腕の見せ所です!

芸人さんやタレントを一番近くで見ているポジションなので、芸人さんがよくAPさんに嫌われないようにしたり、意識しているのは、テレビ番組と芸人を繋ぐ最初のパイプ役になっているからです。

APはキャスティングに命をかけているので、マネージャーの電話にはいつでも出られるようにスマホを首にかける人が多いです。

予算管理

もう一つは「番組の予算管理」になります。

プロデューサーから降りてくる番組予算を計算して、ロケ・編集・収録・備品などの数百万円の番組制作予算を管理します。

ディレクターは予算について基本考えないので、APがしっかりと予算を把握し管理しないと大変なことになります。

ディレクターは、面白いものを作ることだけに集中していますので、俯瞰的にチェックすることが求められます。

その他

その他の仕事は、ADに少し似ています。

ロケ弁の発注や楽屋の準備など手が回らないADの仕事も対応します。

番組全体が回るように、手が空いているときは率先してAD仕事をやってくれるAPさんが番組内重宝されますし、フリーランスでも活躍しています。

その他業務
収録弁当の発注
楽屋の準備・バラシ
コンプライアンスチェック
編集所の調整

APになるには?

APになるには、ADを長年経験して昇進しなければいけません。

ディレクターになるのと一緒で、決まった期間やタイミングがないので、10年以上ADを経験する人もいますし、3〜4年でAPに昇進する人もいます。

大手の制作会社であれば、だいたい5年程度でAPに昇進します。

番組制作の世界でも自分のキャリアは決めることができ、「ディレクターに進むか・APに進むか」を好きな道を選べます。

ただAPからディレクターに戻る人はほとんどいないですので、ADからの次のステップは慎重に決めるをおすすめします。

意外と知らないアシスタントプロデューサーの仕事や役割、いかがでしたか?

次回は意外と知らない「フィルムコミッション」について書きたいと思います。

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