超大手企業に勤めるテレビ局員と番組制作会社のスタッフが何が違うのか気になりますよね?
まず番組制作には、テレビ局に務める局員・制作会社に務める制作・フリーランスの3種類のグループに分かれるのを押さえておきましょう。
その中で”テレビ局勤めと制作会社勤めの違い“についてまとめていきます。
他では言わないリアルな違いをどうぞ!
入社難易度
◾️テレビ局
一流大学のエリート同士がしのぎを削り採用を目指す世界です。東大、京大、早慶などは当たり前で、芸術系の大学からの入社もあります。ただ総合職で、専門学校から入社すること難しいです。
◾️制作会社
専門学校卒〜大卒まで幅広く採用されます。人気の大手制作会社は難易度・倍率も跳ね上がり、狭き門になりますが、数多く制作会社があるため、入社することはそこまで難しくない。
テレビ局(民放キー局・NHK) | 番組制作会社 | |
応募数 | 約1万人 | 数十〜数百人 |
入社倍率 | 数百倍以上 | 数十〜数百倍 |
難易度 | 激ムズ(就職最難関) | 制作会社によって異なる |
年収
◾️テレビ局
大企業の中の大企業であり、年収や福利厚生や社内設備などは圧倒的!家賃補助や残業代など当たり前に支払われ、さらに退職金も手厚く支給されます。30代で年収1000万円超えることも当たり前の世界です。
◾️制作会社
大手制作会社と小さい制作会社では、全く異なります。ボーナスはあっても、家賃補助などはない制作会社がほとんどです。制作会社で年収1000万円を超えるには、演出やプロデューサーなどにならないと到底届きません。
テレビ局(民放キー局・NHK) | 番組制作会社 | |
平均年収 | 1000万円以上 | 500〜700万円 |
新卒 | 400万円〜500万円 | 250万〜300万円 |
30代 | 800〜1000万円 | 500万円前後(ディレクターの場合) |
福利厚生 | 手厚すぎる(家賃補助あり) | 制作会社によって全然違う (基本家賃補助なし) |
上限 | 年収の上限がある程度決まっている | 実力次第でテレビ局員よりも稼げる |
配属
◾️テレビ局
配属先の希望は出せるが会社に決められます。そのため、制作局の部署を希望しても、営業、技術、編成など番組制作に携われるかわからない。さらに、バラエティや情報など番組ジャンルも選ぶことができない。
◾️制作会社
会社が担当している番組に配属されます。基本複数の番組を制作しているので、どこに配属するかは会社に決められるが、ある程度予測できる。配属番組の移動はあるが、番組制作の仕事が変わることはない。ずっと番組制作に携われる。
テレビ局(民放キー局・NHK) | 番組制作会社 | |
配属先 | 会社判断 | 番組制作 |
人事異動 | 数年に一度あり | なし(番組配属が変わる) |
職場 | 入社したテレビ局 | 配属先のテレビ局 |
AD仕事の差
番組制作においては、AD業務の仕事は一緒になります。
ロケハンもしますし、リサーチもしますし、徹夜も家に帰れないこともテレビ局員も同じように経験します。
ADを経験したテレビ局員さんは、制作スタッフと同じように過酷な経験をしているので、現場の気持ちを理解してくれている方が多いです。
テレビ局(民放キー局・NHK) | 番組制作会社 | |
入社当初 | もちろんADからキャリアを始める | ADからキャリアを始める |
業務内容 | 番組制作会社のスタッフと変わらない作業をする | テレビ局員と変わらない作業をする |
過酷さ | 作業に差は全くないので同じくらい大変で過酷 | 辛い・きつい・帰れない |
キャリア
◾️テレビ局
制作会社に比べてかなり早いペースでディレクターに昇進します。2〜3年で基本ディレクターになり、30代前半で演出になり、30代後半で総合演出になるケースが多い。
◾️制作会社
テレビ局と比べるとかなり遅いペースになります。何年もADをやることもありますし、ずっとディレクターのままの人もいます。自分の番組を立ち上げるチャンスもあまりないので、番組制作だけをやり続けキャリアになります。
テレビ局 | 番組制作会社 | |
ディレクター | 2〜3年で昇進 | 基本5年以上(予測不能) |
演出 | 5〜10年で昇進 ※企画書が通れば1年目でも演出 | 10年以上(実力次第) |
プロデューサー | 10年程度で昇進 ディレクターを兼務する場合も | 20年以上(実力次第) |
最終 | CP・編成局長など経営側になる | どこまでも番組制作のみ |
その他
テレビ局(民放キー局・NHK) | 番組制作会社 | |
打ち上げ | 芸能人との打ち上げも参加しやすい | 打ち上げは基本制作会社内で行う |
経験 | 同じテレビ局の番組を制作する | 各テレビ局で制作経験を積める |
企画書 | 出しやすく、採用されやすい | 宝くじを当てるくらい難しい |
退職 | 退職する人もいるが、多くない | 毎年のように辞める |
テレビ局員と番組制作会社の違いまとめ、いかがでしたか?
お金の面ではテレビ局員が圧倒的ですが、それ以外はそこまで変わらないと思います。
純粋にテレビ番組制作が好きで、やりたい番組や企画が決まっていれば番組制作会社に入る方が叶えられる可能性は高いです。
同じテレビ局にいなければいけない、番組制作ができない可能性もある点が、テレビ局員と制作会社の大きな違いだと思います。
どちらも過酷な世界で、懸命に番組を制作しているので、どっちが上や下もありません。
ぜひ就職活動やキャリア選択などの参考になれたらと嬉しいです。
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