テレビで放送する全ての情報には、裏取・エビデンスの確認が必要になります。

影響力の大きい公共の電波で放送するので、たった一つの情報で世間を混乱させてしまう可能性があります。

YouTubeやSNSなどと異なり、どんなに小さいデータや情報でも絶対に行わなければならないのが、テレビ制作です。

しっかりとした裏取・情報確認のマニュアルがない注意事項をまとめていきたいと思います。

一次情報データの確認

情報確認の時は、国や自治体、企業等の公式HPを一次情報確認しましょう。

一次情報とは、情報発信者が直接体験、調査、実験によって得た情報、または公的機関が発信する情報のことをいいます。

ネットニュースやSNSに載っている二次情報データでは、情報が古かったり、正しくない場合があります。新聞や雑誌など大手メディアが発行している記事でも、データを確認するときは提供元の一次情報確認しましょう。

二次情報は使わない!が基本です。

外ロケの場合は日の入り・日没時間を把握してスケジュールを組みましょう。

国・自治体が提供する公的情報を確認

人口・平均年収・収穫量・降水量・GDPなど情報を国や自治体が提供するデータを利用しましょう。各省庁が最新のデータを提供しています。

国や自治体が提供するデータを利用には申請や許諾は必要ない場合が多いので、クレジットを入れるだけで使用できます。※確認が必要な場合もあるので注意しましょう。

情報借用・データの使用許諾をもらう

一般的に情報借用・データの利用する際は、使用許諾を必ずもらいましょう。

プレスリリースやSNSで発信している情報でも、テレビ等の公共放送では使用許諾が必要になります。

データ取得には、コストや労力がかかっており、それを無断で使用するのは言語道断です。手間をかけて集めた情報とは財産になります。

どんなに小さい情報借用・データでも、使用許諾を必ずもらいましょう。

情報のやりとりはメールに残す

企業や飲食店などの広報さんから情報を確認するときは、メールなどの文面が残る形にしましょう。

電話や口頭の場合は、聞き間違いや記憶違いで間違った認識をしてしまう可能性があります。

また間違った情報を発信した場合でも、広報さんからの情報が間違っていれば、責任の所在が明確になります。自分の身を守るために、情報確認はメールなどに残すようにしましょう。

タレントや広報の発言が絶対正しいとは限らない

当事者が発言した情報でも正しいとは限りません。

タレントの場合はちょっと盛ったりすることが多々あります。さらに広報さんでも、認識のズレや二次情報をエビデンスにしている場合もあります。

なので、正しい情報を言ってそうな人の発言でも、しっかりとチェックするようにしましょう。情報を鵜呑みにするのが一番危険です!

タレント発言注意
売上枚数(CD・雑誌)
スポーツの成績
雑学・うんちく

名前・地名・固有名詞の確認を怠けない

人や場所、物などの名称は絶対に間違えないようにしましょう。

情報確認に限らず、相手の名前や名称を間違えるのは、とても失礼な行為になります。

ある番組では存在しない市町村をテロップにしてしまい、大炎上したこともあります。ちゃんと調べれば防げるミスであり、名称の確認は怠けないようにしましょう!

名称の確認も一次情報で確認しましょう!

組合・土地ごとの特殊なルール

バラエティ企画などで埋蔵・投棄・発掘・探検を行うときは、専門家の意見を確認しましょう。合法と思うことでも、法律で禁止されている行為が多くあります。

ネットで調べて確認するのではなく、専門家に直接確認して判断してもらうことで大きなトラブルを防ぐことができます。

「これくらい問題ないだろ!」と思うことでも、念の為確認する癖をつけておくと放送事故を防ぐことができます!

裏取・情報確認の注意事項まとめ、いかがでしたか?

裏取や情報を集めるのがADの仕事で、最終的な判断はプロデューサーになりますが、「これくらい大丈夫だろ!」「たぶん合ってるだろ!」と少しの緩みが、とんでもない問題に発展してしまいます。

情報を確認せず、嘘の情報をプロデューサーに提出する、最悪クビに繋がることもあります。

公共の電波で数百万、数千万人に発信する情報である自覚を持って、テレビ制作に向き合うようにしましょう!

最新の記事や他にはないロケ地情報をSNSで発信しております。

ぜひ番組制作者の皆さん、映像制作者の皆さん、メディア業界関係者の皆さん、フォローお待ちしております。

書いて欲しい記事やご意見などもお気軽にコメントください。