ディレクターから求められるADに皆さんなってますか?

ここでは、番組で重宝されるAD(アシスタントディレクター)の特徴を、元テレビマンの目線で解説していきます。

意識して経験を重ねないと身につかないポイントを3つと、今すぐ実践可能なスタンスを4つご紹介していきます。

企画意図を理解できる

ディレクター目線で企画意図を理解できるADはめちゃくちゃ重宝されます!

おそらくフリーランスになっても食べていけるでしょう。

打ち合わせやネタ会議では、基本的に放送作家とディレクターが会話する形で進行していきます。

その会話を聞きながら、説明がなくても理解できたら一人前のADで、あと一歩でディレクターです。

バズってるアニメのコラボ商品を特集しよう!

商店街を歩いて、何個グッズがあるか調べません?

それいいですね!じゃあ他のネタは・・・

さあこうなった時に皆さんはどんな商店街を想像しますか?

この企画なら店舗が多いところがいいはず!

東京に数多ある商店街で、ディレクターと作家はどんなイメージで話が進んでいるのか理解できましたか?

毎日このような会話の連続です。

丁寧に説明してくれるディレクターもいますが、多くは忙しく1から10まで説明はしてくれません。

説明せずとも企画を理解し、対応してくれるADはどこの番組でも求められます。

インサートを任せられる

インサートを撮れるADは本当に助かります!

技術インサートはある程度経験を積めば誰でも現場を任せられますが、インサートを自分で撮れるADは重宝されます。

ちょっとしたインサートや物撮り、実景素材など指示したインサートをちゃんと撮るのは想像以上に難しいですし、経験が必要です。

カメラの調整、アングル・画角の確認、カメラワーク(PANなど)、デジの基本をマスターしていないとインサートは撮れません。

箱で急に必要になったインサートや、ロケで撮り忘れた素材を撮らせてくれる、つまり任せられるADは確実に貴重な存在です。

段取りよく先回りの行動

業界の中で最も求められる要素の一つが”段取り“です。

まごまごしたり、変な間が生まれることを業界人は全員嫌います。

そのため、段取りよく何でも対応できるADは評価され、どこの現場でも一目を置かれる存在になります。

このロケブロックが終わったらどう動くの?

ロケバスで次の店舗に移動です!マイクロ連絡済みです

演者さんのマイクロバスはどこに逃しておく?

店舗の駐車場申請してるのでそのまま待機できます!

技術さん、美術さんに連絡してる?

ロケ前に連絡してます!もうスタンバイ済みの報告もらいました。

ありとあらゆる場面で”段取り“が求められます。

常にアンテナを張って意識しなくても、段取りを考えるくらいの領域を目指してみましょう。

業界人は私生活でも段取りを気にしてますので、ある種の職業病かもしれません(笑)

報連相をちゃんとできる

ビジネスの基本の“報告・連絡・相談”をちゃんとできるADはディレクターに可愛がられます。

仕込みの進捗報告や、急なトラブルの相談など何かあった時にすぐに連絡をするだけで、評価されます。

しかし、ディレクターやプロデューサーからの電話やメールにちゃんと対応できないADさんも多いです。

こいつ毎回電話出ないな!腹立つわ!

面倒くさいから後でかけよう・・・

電話に出ない。折り返さない。既読がついても返信がない。返事をしない。最悪です。

「いつも電話出ないな!」「返信遅いな!」と思われるだけで評価が下がり、仕事ができないレッテルを貼られます。

めんどくさい電話や連絡でもまずは対応するようにしましょう。

そして確認するなら「確認します」と既読だけをつけず報告するとディレクターも安心します。

流行に敏感!テレビをよく見る

バズっているトレンド、最新スポット、若い世代のマインドなど、テレビ業界では常に流行にアンテナを張っておかないといけません。

基本30〜40代のディレクター、作家さんがネタを決める中、若い世代の動向やトレンドに敏感なADは重宝されます。

Z世代の流行ってるSNSなに?Xは古い?

やっぱりTikTokが人気です。Threadsとかもありますけど微妙です。

若い世代でもう古くなっ言葉とかある?

「マ」「り」とかの一文字の言葉は使わなくなりましたね。ちょっとダサいかも

こんな感じでトレンドや若い世代のリアルな動向を聞かれることは珍しくありません。

その時にしっかりとした返しや情報を言えると番組内の評価が一気に上がります。

小さい会話かと思いますが、ネタ会議や打ち合わせで意見を聞かれるADは少ないです。

こういうところから、名前を覚えられて、番組で必要とされるADになっていきます。

正しい日本語や文章を意識

ナレーションやテロップ、台本などは基本的にディレクターが作成します。

原稿を確認したときに、誤字脱字があったり、変な文章になっていることを気付けるADは有り難いです。

タレントさんの漢字間違えてる!直しておこう

動物園でライオンを鑑賞?この場合は”観賞”が正しいはず

文章やテロップを見たときに「なんか変だな!」とモヤっとできる視点は、ディレクター、プロデューサーになればなるほど求められるスキルです。

私生活でも間違えやすい言葉や日本語にアンテナを張っていると番組から必要されます。

MA室で誤字や間違いを見つけ指摘すると「うぉーすごい!やるね!」と褒めてくれます!

意識するだけで意外と間違いに気づけますので、ぜひ心に留めておいてみてください。

ディレクターを目指している

ディレクターを目指す姿勢がちゃんと見えるADは確実に可愛がられますし、チャンスが多く回ってきます。

キツく大変なAD仕事に追われてしまって、何を目指しているのかわからず、ただ仕事をこなすADさんが多いと思います。

その中で「自分はディレクターになりたいんだ!」「だから自分に任せてください!」と熱い気持ちが見えるADは応援したくなります。

夢や目標に対して、応援してくれる環境はテレビ業界に根付いていると思います。

オフライン一回戦やらせてください!

時間あるからやってみよう!がんばれ!

ロケ台本書いてみたんですが、読んでください!

結構いいじゃん!次も任せてみようかな

やる気があるとどんどんチャンスが回ってきます。

逆にやる気がないとチャンスすら回ってきません。

日々の仕事に忙殺されて、ディレクターになるためではなく、ただ仕事としてこなさず、初心の気持ちを思い出してみてください!

ディレクターや番組に重宝されるADの特徴、7選いかがでしたか?

経験を積まないと出来ないこともありますが、意識することで即実践可能なこともあります。

仕事にやる気が出たり、明日から頑張ってみよう!と1人でも感じてくれたら嬉しく、この記事を書いたことを誇らしく思います。

キツくて、帰れなくて大変なAD期間だと思いますが、目標を高く、そして礼儀正しく、誠実に1日でも早くADを卒業できることを陰ながら応援しております。

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