ADには絶対に帰れないと確定する日がいくつかあります。

これをもう番組制作に携わる上では仕方ない事で、職業柄覚悟しないといけません。

テレビ業界に就職を目指す学生の皆さん、これから入社する新人AD(アシスタントディレクター)の皆さん、この日は帰れないと知っておきましょう。

まずは番組制作の仕事をする上で、不変的に絶対に帰れない日を3つご紹介します。

ロケ前日

ロケ前日はやることがめちゃくちゃたくさんあるので帰れません。決定稿の台本が上がってくるのが深夜帯になったり、終電前に作業を終えるのはほぼ不可能です。

ロケ前日のリアルなAD(アシスタントディレクター)のスケジュールをまとめた記事も書いているので、読んでみてください!

ロケ前日の主な作業内容
ロケ備品の調達
美術道具の確認
カメラ機材などの確認
デジタイズ用HDD(SSD)の整理
台本の印刷(深夜〜早朝)
資料作成・印刷(深夜〜早朝)
カンペ作成(深夜〜早朝)

収録前日

収録前日は編集・MAなどがありますし、収録準備もあるので絶対に帰れません。

数日間寝ずに編集作業し、それが終わってもすぐに収録の準備をしなければいけないので、ロケよりもやることが多く、しんどい日です。

収録前日のリアルなAD(アシスタントディレクター)のスケジュールをまとめた記事も書いているので、読んでみてください!

収録前日の主な作業内容
小道具・美術道具の確認
デジタイズ用HDD(SSD)の整理
デカスケの作成(深夜)
カンペ作成(深夜〜早朝)
台本の印刷(深夜〜早朝)
資料作成・印刷(深夜〜早朝)

編集(EED・MA)

編集に入ると基本帰れません。朝10時から33時(翌朝9時)までが箱の稼働時間になります。

これが1日ではなく、3日続く場合もあります。最近は日ごとに交代制したり、連続で入らないように調整している番組も多いです。

ゴールデン番組のチーフADの場合は、1週間程度箱で寝る事も普通です。

編集所は何するのところなのかを丁寧にまとめた記事も書いているので、読んでみてください!

EED・MAの主な作業内容
ディレクターの指示をエディターに伝達
テロップ原稿の作成
デフォーカスの指示
借用素材のクレジット表記
音効さんへの連絡
NA原稿にタイム入れ
インサート素材の購入
編集メシの手配

ロケ前日・収録前日・編集は無くならない作業ですので、どこの現場でも、番組でも基本的に帰れないです。

当たり前のことなので、慣れれば普通になりますので、安心してください。

次は特殊なケースで、トラブルやスケジュール次第で確実に帰れなくなる日をご紹介します。

特殊なケース

撮って出し

撮って出してとは、「撮影が終わってから収録・OAまで時間がなくすぐに編集しなければいけない状況」のことです。

収録前から撮って出しの状況はわかっているので、ロケ終わりの段取りも細かく決めて最速で作業しないと間に合わない時になります。

それほど頻繁に起こるわけではないですがで、年1回くらいで「撮って出し」になりますので、この時は覚悟しましょう!

主な作業内容
デジタイズ&段積み(最速でやる!)

PV(オフチェック)で大工事

大工事が一番の地獄かもしれません。PVによって構成からひっくり返り、オフラインを1からやり直さなければいけなくなることを工事といいます。

もう確実に帰れないですし、制作チーム全員血の気が引きます。

ディレクター、P、ADと全員バタバタになります。数日間は帰れないですし、寝れないです。

主な作業内容
ディレクターのオフラインのサポート
追加素材のリサーチ
追撮・インサート撮影

ロケ地が見つからない!仕込めない時

ロケ地が見つからない時も帰れないです。

明日までに絶対仕込んどいて!ロケできないから!

はい!わかりました。

見つかるまで探すのがADの仕事です。

無茶な企画でも探し続けなければなりません。しかも企業やロケ地ごとに一件ずつ電話やメールをして確認しないといけない大変な作業です。

主な作業内容
夜・深夜帯で企業リサーチ&リストアップ
朝イチで電話でお問い合わせしまくる

そんなロケ地の仕込みやリサーチを楽にしてくれるのが「ロケグー」です。

ディレクターや放送作家も利用する「痒いところに手が届くロケ地検索サイト」になります。

企業・ロケ地が「自分たちはこういう事なら協力できる!」「取材撮影に協力的です!」とこれまで直接でしか聞けない・確認できなかった情報を発信しています。

報道番組・情報番組・バラエティ番組などあらゆるジャンルの番組や企画で便利なロケ地検索サイトになっています。もちろんドラマ・映画・CMなどの場所貸し情報も掲載しています。

元テレビ制作者が開発したサイトなので、制作の気持ちを理解するめちゃくちゃおすすめなサイトですので、ぜひチェックしてみてください。

ADが絶対に帰れない日まとめ、いかがでしたか?

どんなに働き方改革が進んでも、まだまだ番組制作や映像制作の仕事では絶対に帰れない日が存在します。おそらく無くなることはないでしょう。

時代錯誤の現場だけど、だからこそ身につけられるスキルや経験もあり、テレビ制作の世界は仕事でありながらも、芸人さんや俳優さんと同じく、夢を追う仕事だと思います。

辛くて過酷な制作現場ですが、ぜひ興味があれば飛び込んでみてください!合わなければやめてもいいし、逃げ出してもいいと思います!

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