AD(アシスタントディレクター)といえば「辛い・帰れない・寝れない」など過酷なイメージだと思います。

「どれくらい忙しいのか?」「そしてどれくらい帰れないのか?」

ADのリアルな1ヶ月を「激務・普通・暇」のスケジュールでそれぞれご紹介していきたいと思います。

激務ver (休日:1日もしくは0日)

1ヶ月の中に「ロケ・収録・OA」が重なると地獄のスケジュールになります。

ロケ準備して、編集して、収録準備、そしてまた編集しての繰り返しです。

ロケ・収録前日は基本家に帰れないですし、編集所に入っても基本家に帰れません。

何日も編集所で過ごし、そのままスタジオ収録に行くのも当たり前です。家には、着替えたり、シャワーを浴びに帰るだけですね・・・

少しづつ交代制になったりと、ADが休める体制も整ってきてはいますが、まだまだこのようなスケジュールは普通です。

少し休めるのはデジタイズの間だけくらいで、その他はやらなければいけない作業がありすぎて、休むことなどできませんし、休日もありません。

素材探しや、PVがうまくいかない場合は、さらに過酷になります。

ネットやテレビ局のアーカイブセンターで24時間素材を探して続け、急いで申請することもあるあるです。

PVで構成からひっくり返れば、これまでの準備が水の泡になり、編集準備がやり直しになります。

こんなスケジュールが毎月ではなく、年間で2〜3ヶ月あるくらいですので、安心してください。

地上波ゴールデン番組を想定しているので、深夜やユルめの番組なら被ってもここまで忙しくならないこともあります。

ADになれば絶対に経験するスケジュールですし、フリーのディレクターになればもっと忙しいスケジュールになります。

激務スケジュールあるある
帰れないのは当たり前
テレビ局、制作会社に泊まる生活が続く
編集所に数日寝泊まりする
ゴールデン番組や特番で多い
私生活での出費は家賃だけ

普通ver (休日:6日)

「ロケと収録」がある普通の1ヶ月になります。

ある程度土日や平日でも休めるタイミングで休日を確保することはできます。

ただ状況次第で休日出勤や深夜作業も当たり前に入ってきます。

企画会議でロケが決まれば、そこに向けて「リサーチ・仕込み・ロケハン・ロケ」と進んでいきます。

ロケ内容によってカロリーが全然異なるので、リサーチや仕込みが簡単な場合は休みが確保できますが、難しいロケなどは一気に休みがなくなり、帰れなくなるケースも多いです。

ロケ前日はここでも帰れません。

ロケ終わりは編集に進み、ここでも編集所に入れば基本帰れません。

収録前はバタバタと忙しいですが、収録が終わりOAまで時間があればそこまで忙しくはありません。

基本「ロケ前・編集・収録前」は帰れないことはほとんどですが、それ以外の日はしっかりと休日も確保できるスケジュールになっています。

普通スケジュールあるある
ちゃんと家に帰れる
ロケ前日・編集日は帰れない
企画内容によって過酷さは全く異なる
多くの番組の基本的な1ヶ月

暇ver (休日:10日以上)

1年に1ヶ月くらい暇な月が訪れます。

収録もOAもなく、世間一般的にも超絶ホワイトになる月もあります。 

暇な月を利用して夏休みや長期休暇を作る場合が多いです。局アナウンサーさんが、10月や11月に夏休みをもらうのもこういう理由になります。

平日にある仕事は基本「定例会議」のみです。担当回が近くならないと、自分たちのネタの話はしません。ただ聞いてるだけの状態です。

やっとネタが決まれば、いつも通り「リサーチ・仕込み・ロケハン・ロケ」と進み、ロケ前日は暇な月でも帰れません。

ロケが終わって収録やOAまで日数が空いてれば、全然バタバタとしません。しっかりと休めますし、家にも帰れます。

一年に一回くらい訪れる暇な月があるので、感覚が麻痺しそうですよね。

休みがなくお金を使わないので、貯金が溜まっているADも多いので、一気に海外旅行に行く人もいます。

暇スケジュールあるある
定例会議などに参加するだけで、ビックリするくらい暇
ロケ前日は帰れない
スタッフルームでのんびり
なんとなくリサーチをする
長期休みを取得する場合が多い
溜まったお金を散財しがち

ADのリアルな1ヶ月のスケジュール、いかがでしたか?

激務な月と暇な月の振り幅がすごいと思いますが、番組制作の世界はこういうスケジュールです。

今も「帰れない・寝れない・休みがない」といった環境は続き、辛く過酷な日が続くこと当たり前の世界ですが、昔に比べてかなり働き方も変わってきました。

それでも深夜会議の廃止・土日祝の会議廃止・編集所は交代制・会社での泊まり禁止など業界全体として環境を変えていこうとしています。

(その影響でディレクターの作業やカロリーが増えていたりもします・・・)

辛く過酷な環境ですが、芸能界は夢があり、実力次第でどこまでも活躍できる世界ですので、ぜひ興味のある方は、他の記事も読んでみてください。

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